名所として、市民を楽しませてくれた「リュウゼツラン(竜舌蘭)」(これまでの観察記はこちら)、
7月14日に開花を迎え、8月にかけて花は咲き続け、満開を過ぎて、そのまま枯死してしまった、と思っていましたが、9月25日放送のTBSゴゴスマによれば、
実はその後、意外な運命をたどっていました
8月中旬には花は枯れ、茎は高さ8mに達し、風で倒木すると、周辺の道路に危険を及ぼすおれがあるため、
大型で勢力の強い台風10号の接近に備え、8月29日に伐採・撤去されていました。
(写真:TBS 9/25放送ゴゴスマより転写)
伐採の様子 | 伐採前と伐採後 |
リュウゼツランは枯死する前に、子株を根元のところに作っておき、しっかりと子孫を残すらしい。
伐採作業では、まず最上部を切断。その後、複数部分に分け切断し、根元1m30cmを残しての撤去となり、
これまで目測8mだった高さは、切断部が7m20cm、根元と合わせ8m50cmだったことが判明しました。
最後に、根元に生えた子株を伐採して作業終了です。
切断された花茎7m20cm | 残った根元1m30cm |
台風接近のため伐採されたリュウゼツランですが、実は今でも見ることができます。
伐採された花茎の一部は、近隣の「横浜市港南図書館」が譲り受け、
切断されたリュウゼツランの「葉と根元の茎」、約100個の「実」と「実の断面/種」、そして「子株」が、
伐採後の29日より1階展示コーナーで展示されています
アロエに似た葉と根元の茎 | リュウゼツランの実 |
実の断面と種/固まった樹液 | 子株の先端に新芽が成長 |
根元の茎は、重さ7.8kg・直径20cmにもおよび、その断面は、もはや「木」のようです。
さらに驚いたことには、水も与えていないのに、切取った子株の先端から新芽が5cmほど成長(右下写真参照)、
驚くべき植物の生命力です。この先どう育って行くのか、興味深いですね。(採取当時の子株の写真はこちら)
港南図書館によると、実や茎が腐敗し始めたら、展示終了とのことですが、
全国を賑わしたリュウゼツラン、まだもう少しその姿を見ることができそうです。