【1日目】成田〜台北〜台中(泊)
ご都合が悪くなったり、急なキャンセルだったりで二人旅となりましたが、冷やり朝晩の気温を横目に成田から暖かい台湾、体は順応しませんねえ、つらい。
でも翌日は慣れて・・・ルンルン大型バスに22人。 ご夫婦も5組、和気藹々と出発、最初の街は台中でホテルも3人部屋でのんびりできました。
【2日目】台中〜日月潭〜嘉義〜台南〜高雄(泊)
台湾中部最大の都市台中市。高さ約30メートルの弥勒大佛像(日本では布袋様)で有名なお寺「宝覚寺」へ。
日本統治時代の昭和3年(1928年)に建立された臨済宗の寺院で、建物保護のため大きな屋根に覆われています。
台湾のほぼ中央に位置する天然湖、風光明媚で水深30メートルの「日月潭」を観光。湖の北側が太陽(日輪)の、南側が三日月の形をしているので日月潭と呼ばれています。斜面に建てられた台湾で最大級の中国宮殿式の「文武廟」は、
湖に近い下の段から順に拝殿、関羽将軍を祀る「武聖殿」、孔子を祀る「大成殿」があり、展望台からの眺めも美しい。本当に歩く、登る、下る繰り返しで少々おみ足はお疲れ気味。
台南に向う途中にある嘉義市は、台湾西南部の嘉南平原北端に位置し、北回帰線(亜熱帯と熱帯の境界線)が市内南部を通過していて、北回帰線の標塔と天文展示館、公園が整備されています。
そこもしっかり見聞を広げましたがこの同じ小説がありましたよねえ、 「ヘンリー・ミラー」氏、 確か日本人でジャズ・シンガーのホキ・徳田さんに300通ものラブレターを書き、ご結婚されたとか。
古都・台南市は、歴史を感じさせる建築物が多く「台湾の京都」とも言われ、約380年前のオランダ統治時代に築城された城砦跡「赤崁楼」と台湾の民族的英雄「鄭成功」を祀った「延平郡王祠」を見学。
現在、赤崁楼は城壁跡のみが残り、その広大な敷地跡には清の時代に造営された「海神廟」と「文昌閣」が建っています。
台湾一ノッポの標高3,952メートルの山、「ニイタカヤマノボレ」 で有名な玉山(旧称新高山)を巡り、今日の宿泊地、台湾第2の街、高雄へ。
トロピカルムード漂う南国の街、高雄市は山と貿易港に囲まれ整然と整いきれいな街です。
「龍虎塔」で有名な「蓮池潭」、周囲約5kmの湖畔には、巨大な龍と虎が大口を開けている「龍虎搭」、龍虎塔の本殿「慈済宮」、観音様が龍に乗っている「春秋閣」、池に突き出した3層建て中国式東屋の「五里亭」など中国独特な建物が立ち並んでいます。
台湾最大級の2階建ての道教寺院で、1672年に建立された歴史ある名刹「三鳳宮」。道教と仏教など諸神仏を一緒に祀ってしまうあたり、台湾も日本と同様に宗教には寛容なのね。
絢爛豪華な内装から「高雄の金閣寺」とも呼ばれている「龍成宮」。階段中央のレリーフや柱・扉・壁面、天井にも精緻な龍の石の彫刻がいっぱい。
夕食後は高雄市最大の観光夜市「六合二路夜市」散策で、地域のお勉強も忘れずに。約500メートルほどの一本道の両サイドには、ぎっしり150程の屋台が並んでいて、高雄の「小吃」(B級グルメ)の味の屋台と人とがごった返しです。
【3日目】高雄〜台東〜花蓮(泊)
高雄市内や港が一望に見渡せる万寿山中腹「寿山公園」内の「忠烈祠(日本の靖国神社)」と民芸品店でのショッピングを楽しみ、台東へ。台北の忠烈祠は衛兵交代の儀式がありますが、ここは静かで衛兵は居ませんでした。
台東の人気スポット、三仙人が岩の上で休んだという伝説の島「三仙台」、島まで八つの太鼓橋が架かり、橋を渡ることは出来ますが、往復で1時間位かかるので、時間がありません!と現地ガイドさん。
海水の浸食で造られた十数個の海蝕洞窟が隆起して150メートルの山壁に点在し、台湾最古の旧石器時代の遺跡でもある洞窟寺院「八仙洞」を見学。
遊歩道が整備され、その中の一洞目で最大の洞窟「靈岩洞」を拝観、洞窟自体がお寺で観音様が多数祀られていています。
その後、東海岸を北に向かい、綺麗な海岸線をひたすら走り大理石の町として有名な花蓮へ。途中、花蓮(静浦)の北回帰線にも見聞録を広げました。
花蓮到着後、「アミ族文化村」で少数民族アミ族の民俗舞踊ショーの鑑賞。軽快なリズムに乗って恋愛や狩猟などアミ族の物語と歌のショー。
ホテルのレストランで夕食を頂き、夜の花蓮の街を散策。
【4日目】花蓮〜太魯閣渓谷〜列車〜九份〜台北(泊)
台湾のグランドキャニオンと言われている、大理石の断崖絶壁が約20kmにもわたり続く花蓮の景勝地「太魯閣(タロコ)渓谷」。太魯閣観光の出発地には中華風の赤い門が立っています。
険しい断崖はかつてのサンゴ礁の海底が隆起してできた大理石の崖だそうで3000メートル級の山が侵食された大渓谷には、台湾横断道路建設の殉職者を祀る絶壁を背に建てられた「長春祠」、岸壁に多くの小さな洞穴が点在する「燕子口」、立霧渓沿いに曲がりくねった洞が続く「九曲洞」などの見どころスポットが点在して歩くだけでも大変、今回は少しだけ見学し、あとは腰かけてゆったりと鑑賞に時間を掛けました。
花蓮発指定席ローカル電車に乗り約3時間で 瑞芳へ、駅弁とお茶、でも暖かいごはんだったので嬉しかった。
九份は、太平洋に面した傾斜地に群がる金の採掘によって栄えた街。山の急斜面にへばりつくように家々が並び、その間を坂道や細い路地が縫うように走っています。
細い石段の道沿いに建物が並びどこか懐かしくレトロな雰囲気の街は、映画「千と千尋の神隠し」の舞台とも噂され、どこかに、あの「湯婆婆」が出てきそう、何故か野良猫が多かったですね。(九份の街Googleマップ)
街には南北にメインストリート「豎崎路(茶芸館街)」、東西に上から「基山街(飲食・商店街)」「軽便路(昔のトロッコ道)」「汽車路(バス通り)」があり、日本統治時代の懐かしい映画館、喫茶店、小さなカフェでは2丁の二胡の伴奏でライブ、何とも言えないノスタルジックな音色でしばし立ち止まり。
台北にはかなり明るいうちに到着、人気は台湾一という商売の神様、関帝廟「行天宮」を観光。廟内はお線香の煙がたちこめ、その中で熱心にお祈りする人たちで埋め尽くされています。石の柱には龍がびっしりと彫られ、見上げると屋根には極彩色の龍や鳳凰が羽ばたいています。
ホテルにチェックインした後は、街中にくりだし、ウインドウ・ショッピング。
デイナーは、今回の旅を祝して最後の晩餐、小籠包の有名店「鼎泰豐」 にてビールで乾杯、アチアチ肉汁がぎゅっと詰まった美味しい小龍包を、日本語が超上手い若い店員さんに選んで頂きお腹いっぱい・・・・・・もう入らないと思うまで食べて・・・・・ 本当に美味しかった。
「士林夜市」まで足を延ばし、あまりの人に酔ってぐったり、ほうほうのていでホテルまで。
【5日目】台北〜成田
台湾で最も古く、そして有名なお寺のひとつ「龍山寺」。本尊の観世音菩薩をお祭りする正殿を、前殿、東西の鐘楼、鼓楼、そして後殿が囲む「回」の形をしています。
道教や儒教など様々な宗教と習合していて、孔子や関帝、媽祖など色々な願い事に長けた神様が一堂に会する「お祈りごとのデパート」なのだそうです。
正殿・前殿に祭られているのが仏教の神様で、極楽行きをお祈りするのに対し、後殿は道教の神様がメイン。現世利益の色がぐっと強くなってるのねぇ。
次に訪れたのは「医療の神様」保生大帝を祀った神社「保安宮」。こちらも様々な宗教と習合して、孔子や関帝など色々な神様が祀られています。
念願の「忠烈祠」の衛兵交代式を見て、一糸乱れぬ動きに感動、彼達は本当にエリートさんらしい。大門と大殿で警備にあたっていたそれぞれ2人の衛兵が交代します。
空気がぴんと張り詰め、ガシャン、ガシャンと、軍靴の音だけが響きます。最後は7名による銃をぐるりと回したり、投げ渡したりするパフォーマンスの後、衛兵が台に立って直立不動になり、交代式は完了します。
一番期待していた「故宮博物院」、わくわくしながら駆け足でガイドさんの説明をモニターで聞きながら遅れないように迷子にならないように・・・・走りましたねえ。
国宝で故宮博物院の一番の宝物??? 天然の翡翠と玉の混ざり具合を巧みに利用した、本物の白菜そっくりの「ヒスイの白菜(翠玉白菜)」 思ったより小さく大きさは19センチでした。翠玉白菜と一緒に展示している、おいしそうな赤身と脂身の混じった「肉形石」は「東坡肉(豚の角煮)」にそっくり。
(展示品写真は故宮博物院HPより)
台湾大学を優秀な成績で卒業され たガイドさんに依れば、白菜の上に止まっている2匹の虫は、2匹ともキリギリスだと思われていましたが、有名な昆虫学者に鑑定依頼した結果、1匹がキリギリス、もう1匹がイナゴだと発見されたそうです。
この持ち主はお姫様だったようで彼女が嫁ぐ時、子宝に恵まれる様に、キリギリスやイナゴはたくさん子供を産むそうで、それにあやかったのではなかろうかと・・・・・・
台湾に出かける1週間前に調印式が済み、東京国立博物館(東京・上野)で来年6月24日〜9月15日、門外不出の故宮博物院の三大至宝(台北の翠玉白菜と肉形石、北京の清明上河図)のうち台北にある二つ、約230点が展示される記事を目にし、嬉しい限りです。
さて、茶芸体験と一休み後には早速現実に戻され、一路成田へ・・・・・到着そうそう ううう^^^さ・む・い・
ご一緒だったクララちゃん、楽しい旅を本当にありがとうございました。皆様、来年も楽しい旅、安全な旅に出かけましょう^^^^^