最初に向かった東京国立博物館《伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」》
予約も無く入れて、広い館内や庭の中を充分散策できました。
最澄と天台宗の展示、比叡山延暦寺の成り立ちなど、年代を追って見聞を広めてきました。
日本の天台宗は、比叡山延暦寺を創建した伝教大師・最澄から始まり、今年は、「最澄」 1200年大遠忌(だいおんき)を迎えます。
天台宗5人の高僧、円仁(最澄の直弟子)、相応(千日回峰行)、源信(往生要集)、慈円(愚管抄)、天海(東叡山寛永寺創建)をはじめ、
法然(浄土宗)、親鸞(浄土真宗)、栄西(臨済宗)、道元(曹洞宗)、日蓮(日蓮宗)など多くの高僧を輩出、日本の仏教界に大きな影響を与えてきました。
ゆかりの寺院からの秘仏や重要文化財のいろんな像、薬師如来像等、国宝の見学でき、またまた、へ^^^を連発。
展覧会の構成は以下の通りです。
- 第1章 最澄と天台宗の始まり―祖師ゆかりの名宝
- 第2章 教えのつらなり―最澄の弟子たち
- 第3章 全国への広まり―各地に伝わる天台の至宝
- 第4章 信仰の高まり―天台美術の精華
- 第5章 教学の深まり―天台思想が生んだ多様文化
- 第6章 現代へのつながり―江戸時代の天台宗
上野公園と噴水 | 上野公園案内マップ |
東京国立博物館 平成館 | 当日のみ有効な日時指定券 |
創建の地に立つ国宝の総本堂 「根本中堂」 は、5年前から大改修が進み、2026年に完成のようです。
7年前に、夕方近く比叡山を訪ね、根本中堂〜西塔転法輪堂〜横川中堂と見学するうち、ほがらかおじさんとハグレ、大変怖い心細い思いをした経験があり、昼間の明るい時に見学したい。
だって、山一つ全体が延暦寺、周りはうっそうと茂った高い木々の山の中、ポッカリ開いた空間の広場。
普段でも暗くお詣りするには勇気が必要、一人では絶対にご遠慮??申し上げます。
(写真;東博HPより)
聖徳太子及び天台高僧像(国宝) | ||
聖徳太子及び天台高僧像の一幅 最澄像(国宝) | 薬師如来立像 (重文) | (上)三筆の一人嵯峨天皇宸筆 光定戒牒(国宝) (下)最澄自筆の手紙 尺牘(久隔帖)(国宝) |
尺牘(久隔帖)の意訳 |
空海とのコミュニケーションを具体的に物語る、日本史で最も有名な手紙の一つも展示され、読めないけど注釈からの解釈です。
こんな昔の文字も滲む事無くしっかり残っている事が素晴らしい。
本展には撮影可能なエリアもあります。 延暦寺根本中堂の再現展示コーナーです。内陣中央の厨子と不滅の法灯が再現されています。
根本中堂の再現展示パネル | 根本中堂の再現展示 内陣の厨子と不滅の法灯 |
梵天・帝釈天、十二神将のうちの子神・丑神の展示 |
梵天・帝釈天、十二神将のうちの子神・丑神の4体が、延暦寺からお出ましになっています。3基並ぶ不滅の法灯は、現役を退いた先代の法灯だそうです。
「不滅の法灯」は、1200年間消える事無く灯されずっと守られています。
気がつけば二時間を過ぎていた。
次は東京都美術館《ゴッホ展 ー 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》ゴッホの絵画鑑賞です。
ゴッホ展はあちこちで良く見ますが日本人は本当にゴッホが好きですよねえ、私も大好きですが・・・
暗い人生を背負って、生前中は一枚も絵が売れなかったらしいが、文献に依ると一枚だけ売れたとの事。
弟テオの援助で生計は成り立っていたようだ。
自ら命を断ち切り、その半年後には弟テオも病で世を去り、残された絵画等は全てテオの夫人ヨハンナと一人息子に託されました。
展覧会の構成は以下の通りです。
- 芸術に魅せられて
- ヘレーネの愛した芸術家たち
- ファン・ゴッホを収集する
3.1 素描家ファン・ゴッホ、オランダ時代
3.2 画家ファン・ゴッホ、オランダ時代
3.3 画家ファン・ゴッホ、フランス時代
3.3.1 パリ
3.3.2 アルル
3.3.3 サン=レミとオーヴェール=シュル
=オワーズ - ゴッホ美術館のファン・ゴッホ家コレクション
東京都美術館 | 入口の特別展掲示 |
レストランの内部(パリ時代) | 種まく人(アルル時代) |
勿論ゴッホがメインですが他の絵画も展示、今日の展示は 「ゴッホ展 ー 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」 ですからね。
ヘレーネ・クレラー ミュラー、へレーネの偉業はゴッホを熱心に収集したことだけでは無く 展覧会への出展や美術館の開設など。
ゴッホの魅力を発信してくれたからこそ、今、日本でゴッホの画業を、初期の素描から有名な傑作まで、一度に振り返ることができるようです。
《悲しむ老人(「永遠の門にて」)》(サン=レミ時代)
ゴッホがオランダ時代に制作した版画を模写した作品。
療養院での生活中で、しばしば憂鬱になり、この「悲しみに暮れる人々」という主題はゴッホにとって身近なものでした。
絵画の前で老人に向かって ”ねえ、何がそんなに辛いの?“ って声を掛けたいぐらいです。
日本の浮世絵版画にもインスピレーションを得て、一日で書き上げた植物絵画もあり、ゆっくり鑑賞できました。
《夜のブロヴァンスの田舎道》(サン=レミ時代)
まだ明るくあたかも自分が歩いているような錯覚におちいり、気になる絵画でした。
一日の仕事が終わった農夫達の世間話や仕事の話、温暖な夕風に吹かれて馬車と共に家路に急ぐ姿の黄昏時、ゴッホらしいですね。
ささしずめ私ならダラダラと続く坂道(・・・の様に見えた)を何も考えず、早朝ウオーキングのように、ただひたすら気持ち良く歩くのみです。
今回は、自分の好きな絵は展示されていなかったけど 《黄色い家(通り)》 (アルル時代)の壁色で、万が一建て替えチャンスがあれば、小さくて良いから黄色の壁と、緑の窓淵も。
我が家は山の天辺なので、向かいは借景の山、どなたか建て替えてくれませんか??
一昨年、マルセーユからアルルの跳ね橋を見学予定で電車の時間まで調べ、計画万端だったのに予想以上に下船に時間が掛かり未実行、残念。
地中海に面したフランス南部のプロヴァンス地方は、
開放的で明るいリゾートの雰囲気を持ち素朴さを感じる、
自然体でいられるって事かしら?
休憩して、おにぎり、杏仁豆腐、卵焼き、ウインナー、スポーツドリンク、みかん、今日のランチです。
最後は国立科学博物館
上野駅からは一番に、子供たちが向かった博物館です、だって入口のモニュメントは大きなクジラです、子供ながらに歓声を上げていました。
今回の催しは、私が怖いと感じている世界、
大英博物館《特別展「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」》
世界最大級のエジプトコレクションを誇る大英博物館だけに、目を見張るものがズラリ。
展覧会の構成は以下の通りです。
- アメンイリイレト テーベの役人
- ネスペルエンネブウ テーベの神官
- ペンアメンネブネスウトタウイ 下エジプトの神官
- タケネメト テーベの既婚女性
- ハワラの子ども
- グレコ・ローマン時代の若い男性
国立科学博物館 | 特別展入口 |
入場者カード | 大英博物館の6体のミイラ |
CTスキャナー画像から作成された高精度の映像で、6体のミイラの、生前の健康状態やミイラ化の過程などが解明されていきます。
メデイアや文献などでは鑑賞しますが、実体に逢う??のは初めて、恐いと思いながら入館。
28年前にヨーロッパを旅した時、大英博物館をほがらかおじさんと二人、ヒースローから電車とロンドンタクシーを乗り継ぎ大英博物館へ。
叔父さんは興味津々で、すぐミイラを見に行きましたが私は恐いので別行動、
(写真;科博HPより)
テーベの既婚女性 3層の棺 | 死者の書 楽園イアルの野 |
ミイラの内臓を保存する壺 | 葬祭用の船の模型 |
再生を願いミイラ化の技術を何百年もかけて洗練させていったという古代エジプト人。
神々の造形や儀式の道具に、最上級の技術とこだわりが込められていたことがわかります
何重にも巻かれた包帯でしっかりと個体を保護し、その上には素晴らしい彫刻、絵画が描かれた木棺に入れられて5000年、6000年を経てきているのねえ。
ミュージアムショップ | ミイラ展図録 |
彼らの技術は信じられないものが有ります。
ほがらかおじさんとは、はぐれてしまい、会場内は暗いので早々に引き上げ、出口で待つことに。
最後はクワバラ、くわばら、どうも苦手です。 暗いところや寂しいところが余計に怖くなりそう。